小田急1000形未更新車の中で唯一の10両編成だった1092Fが、3月22日の運用を最後に離脱しました。廃車ではなくリニューアル工事施工のためと思われますが、これにより1000形未更新車の固定10両編成は消滅しました。今回は1092Fについて簡単にご紹介します。


小田急で2番目に登場した10両

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2021/3/16 11:36  渋沢ー新松田間にて

1092Fは1991年11月24日付けで川崎重工業にて製造されました。製造当初から10両固定編成だった4本のうちの1本で、1091Fに続き2番目に登場した編成となります。当初は営団千代田線(当時)に乗り入れる列車を中心に使用されていましたが、後継の4000形が登場したことで2010年には直通運用から撤退し、主に小田急線内完結の優等列車として運行されてきました。

2018年2月から2019年12月にかけて、1091F・1093F・1094Fはニューアルされましたが、1092Fのみは現在まで未更新のまま運行されてきました。しかし、今回1097Fのリニューアルがひと段落したことで大野工場に入場する形となりました。わざわざ1055F+1255Fの中間先頭車を抜き取って1081Fの中間付随車2両を組み込んでまで1097Fを作っているわけですから、1092Fがリニューアルされずに廃車となることはないでしょう。


未更新車の10両編成は他にも

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1062F+1251Fの10両編成(1062F先頭)
(2021/3/16 8:36  愛甲石田ー本厚木間にて)

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1051F+1251Fの10両編成(1251F先頭)
(2021/2/17 11:36  渋沢ー新松田間にて)

前述の通り1092Fの入場で小田急線内から1000形未更新車の10両固定編成が消滅しましたが、現在も1062F+1251Fの分割10両編成が本線上で活躍しています。また、6両の1251F・1253F・1254Fと4両の1051F・1062Fがリニューアルされずに残ればいつでも10両が組成される可能性がありますので、もうしばらくは1000形未更新車による10両編成が見られるでしょう。なお、1062Fに関しては5056Fの営業運転開始に伴って近いうちに運用離脱することが予想されているので、いずれにせよ早め早めの記録が必要ですね。