Cloudsの鉄道日記

2021年03月

現在、東京地下鉄(=東京メトロ)副都心線・有楽町線のほか、直通先の東急東横線・みなとみらい線・東武東上線・西武池袋線など幅広い範囲で活躍している7000系ことメトナナですが、17000系の投入に伴い着々と置き換えが進んでいます。3月28日には7104Fが運用を離脱したようで、7110F、7118Fに次ぐ3本目となります。今回は、東京メトロ7000系についてと今後の置き換え計画を簡単に考察してみようと思います。


最古参は1974年製

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西武池袋線内を走行する7102F
(2021/2/25 13:20  小手指ー西所沢間にて)

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昨日運用を離脱した7104F
(2020/5/7 12:14  小手指にて)

東京メトロ7000系は旧帝都高速度交通営団(=営団地下鉄)が有楽町線の開業に合わせて導入した系列で、1974年から1989年にかけて34編成340両が製造されました。現行の7000系は10両編成と8両編成の2種類がありますが、当初から8両編成が存在したわけではなく、10両編成の一部が2008年の副都心線開業に向けて短編成化されました。また、2006年から2010年にかけては有楽町線・副都心線向けの新型車両として10000系が投入され、一部で編成単位の廃車が行われました。この時点で更新工事の対象から外れた7000系は淘汰されることとなりましたが、依然として10両編成6本と8両編成15本の計180両は10000系とともに活躍することとなります。

10000系に置き換えられずに残った7000系は全編成が大規模なリニューアル工事を受けており、車内や足回りが一新されています。しかし、製造から45年以上経過した編成もあるのは事実で、車両の老朽化に伴って本格的に置き換えが始まることとなりました。なお、東京メトロはJR西日本と同じように古い車両を末永く大切に使う会社として知られていますが、7000系は修繕を重ねてかなり重宝された方だと思います。


いよいよ本格的な置き換えへ

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試運転中の17102F
(2021/2/1 13:08  小手指ー西所沢間にて)

7000系を置き換えるのは最新型の17000系で、現行と同数の車両が2020〜2022年度にかけて投入される予定です。なお、現在は10両編成を優先的に置き換えており、3月12日には5本目となる17105Fが日立製作所笠戸事業所を出場しています。また、有楽町線・副都心線をはじめとした乗り入れ先の各路線で入念に試運転が行われてきた17000系ですが、2月21日には17101Fが先行デビューという形で運用入りを果たしており、続く17102F、17103Fも営業運転を開始しています。これに伴って同じ10両編成の7110F, 7118F, 7104Fが相次いで運用を離脱しており、7110Fと7118Fに関しては解体作業が始まっています。17106Fも4月中には出場する予定で、7000系10両編成が消滅するのは時間の問題でしょう。ちなみに、前回検査が去年7月でWi-Fi非搭載の7104Fが運用離脱したことからも分かる通り、検査期限やWi-Fi搭載に関わらずランダムで落ちているような感じなので、いつどの編成が廃車になるのか予測するのは難しいと思われます。

一方で、もう少しだけ活躍が期待できそうなのが8両編成の7000系です。先日発表された東京メトロの2021年度事業計画では、2021年度中に17000系8両編成を12本投入する旨の記述があり、2021年度内にそれと同数の7000系が置き換えられると思われます。しかし、裏を返せば残る3本は2022年度まで繰り越されるということですから、あと1年程度は活躍が期待できそうです。いずれにせよ6000系ラストランの時のような混乱を避けるためにも早め早めの記録は重要でしょう。

ここ最近になって青梅線でよく見かける485系リゾートやまどりですが、6週連続(2月下旬の土休日と3月の土日全て)で三鷹ー奥多摩間にて運行されています。なお、全て同じ列車というわけではなく、〜3/21が「青梅奥多摩梅の里号」、3/27,28が「やまどり青梅奥多摩号」です。後者は5/8,9にも設定されている他、GWにあたる5/3-5と5/15,16には485系「華」を使用した「お座敷青梅奥多摩号」の運行も予定されています。こんなにも多く奥多摩方面への臨時列車が設定されたことは過去にないので、八王子支社が本気で奥多摩観光に力を入れていることが分かります。


ということで、自宅から自転車で片道20kmほど移動してやって来たのは有名な山根踏切です。青梅ー宮ノ平間の撮影地で、上り(午前順光)・下り(午後順光)ともに撮れる場所です。今回は私含めて2人しかいませんでしたが、何かしらのネタが来る時は混雑するようです。

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2021/3/27 16:12  485系YD01編成
想像以上に枯れ草が酷かったです…orz
しかし、送り込み回送にも関わらず「リゾートやまどり」表示だったのはラッキーでした。

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2021/3/27 16:21  E233系トタ青460編成
上り線を撮る場合はこんな感じの構図です。下り線のストレートとは違って緩いインカーブになっています。

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2021/3/27 16:30  E233系トタ青460編成
続く折り返し電車を撮影し撤収……


コロナ禍で相次いで臨時列車が運転取りやめになった去年とは対照的に、冷え込んだ観光需要を回復させるために臨時列車が多く設定された今年ですが、客足が元通りになるまでにはまだまだ時間がかかりそうですね。

3月23日、久しぶりに1日予定がなかったので東上線系統で活躍する東武8000系を撮りに行きました。今回はそこで撮影した写真を中心にご紹介します。


最初に訪れたのは東武越生線の高麗川橋梁(川角ー西大家間)です。午前10時頃までが完全順光の有名撮影地で、坂戸方面の上り列車を撮ることができます。なお、朝夕ラッシュ時は8000系5本、日中は同4本体制で運行されているようです。

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▲2021/3/23 8:30  81107F 坂戸行き
1発目がツートンカラーの81107F。こんな色の8000系が走っているんですねー😯
ちなみに車番が5桁になってますが、8000系は"私鉄の103系"と呼ばれるほど大量に(712両)製造されたため、8199F以降の編成からは車番が重複しないように80000番台となっています。つまり、8199, 8200…というわけではなく、8198, 8199, 81100, 81101…と続いているわけです。そんなことも知らずにずっと疑問を抱いていた私ですが、最近ふと気になって調べてみました笑
同じ理由から東急8500系も似たような事例が発生していますが、こちらは車両を管理する上で車番を5桁にできないので千の位を0にすることで対処しています。

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▲2021/3/23 8:43  81109F 坂戸行き

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▲2021/3/23 8:55  8183F 坂戸行き
8183Fは1978年9月26日付けでアルナ工機にて製造された編成で、8184Fと並んで東上線系統では最古参の編成となります。東武全体で見れば1963年製の8111Fが動態保存されていますが…

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▲2021/3/23 9:08  81120F 坂戸行き

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▲2021/3/23 9:21  8198F 坂戸行き


続いて、東上線の車両を撮影すべく武蔵嵐山に向かいました。本当は沿線で撮りたかったのですが、時間の都合上エキセンでの撮影となりました…💦
武蔵嵐山駅は正午前後の上り線が完全順光で、エキセンではかなり有名な撮影地だと思います。

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▲2021/3/23 10:36   81111F 回送
1発目にして今日一番撮りたかった81111Fが来てくれました!(突然通過したので色々と悲惨な写真ですが…) 東上線末端区間での運用を終えた後、森林公園へ回送されたのだと思います。

81111Fは東上線開業100周年を記念して、2014年からセイジクリームカラーに復刻された編成です。

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▲2021/3/23 10:47  9101F 急行 池袋行き
続いてやってきたのが9000系で唯一未更新の9101Fです。ネタ車を2本連続で回収できました笑

次は東上線末端区間で活躍する8000系を撮りに、みなみ寄居駅へ向かいました。当駅はホンダが整備費用を全額負担し、2020年10月31日に開業したばかりです。東上線ではつきのわ駅以来18年ぶりの新駅となります。比較的コンパクトな駅舎でしたが、駅構内にホンダ寄居工場まで続く従業員専用のゲートがあったり、無人駅なのに自動改札が完備されていたりするなど、色々びっくりする点がありました。

それはさておき、東上線の末端区間(小川町〜寄居)は利用客が少ないため、小川町以南は池袋まで直通する10両の電車が約20半間隔で運行されているのに対し、当区間は日中30分間隔で運行されています。ラッシュ時間帯は増発されますが、日中は4両の8000系2本がひたすら線内往復しているようです。

撮影地はみなみ寄居駅から徒歩5分ほどの側道です。午後に完全順光となります。

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▲2021/3/23 12:15  8199F 小川町行き

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▲2021/3/21 12:45  8197F 小川町行き


最後に、東上線を上る8000系回送列車を撮影しに東松山ー高坂間へ。高坂駅至近の踏切など有名撮影地が点在する場所ですが、人通りが多いところで撮りたくないのでマイナーな場所に向かいました。線路と並走する農道が撮影地で、こちらも午後に完全順光となります。

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▲2021/3/23 15:23  8184F 回送

4両までならスッキリ収まるのですが、10両の撮影にはあまり適さない場所ですね…

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▲2021/3/23 15:28  11006F 急行 池袋行き

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▲2021/3/23 16:19  11661F 急行 池袋行き
とか言っておきながら10000系の幕車も記録しておきました笑


今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました!


(追記)
いつもCloudsの鉄道日記をご覧いただきありがとうございます!ブログを始めて今日で1週間が経ちましたが、累計訪問者数が2000名を超えたようです。1日あたりの訪問者数も500名を超えるようになり、大変嬉しく思います。今後ともよろしくお願い致します🙇‍♂️

今のところ毎日12時に投稿するようにしていますが、私自身の都合の関係で投稿できない場合や投稿時間が遅れる場合があります。また、4月から大学が始まると投稿できない日が増えると思うので、予めご了承ください。










房総地区各線の主力車両として活躍する209系2100番台。しかし、今年のダイヤ改正では鹿島線や房総地区の末端区間でE131系がデビューし、209系の一部運用を置き換えました。それと同時に輸送力が過剰気味だった列車の短編成化も進んでいます。今回は、房総地区の209系の動きについて詳しく見た上で、2024年度以降に予定されている209系の本格的な置き換え計画について考察してみます。


209系の10両運用は消滅

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▲外房線を走行する209系10両編成
(2020/11/5 8:57  大網駅にて)

これまで、朝夕のラッシュ時間帯に内房線と外房線では209系による一部列車が4両と6両を連結した10両編成で運行されてきました。209系の10両編成は500番台のケヨ34編成や1000番台のトタ81・82編成で見られますが、いわゆる"0番台顔"の10両が見られるのは房総地区のみであり、昔の京浜東北線を彷彿とさせました。しかし、今年のダイヤ改正ではE131系のデビューにより、内房線・外房線の末端区間(木更津〜安房鴨川〜上総一ノ宮)、成田線一部区間(成田〜香取)、鹿島線(佐原〜鹿島神宮)の運用が置き換えられるとともに、それ以外の区間でも運用の整理が行われました。ラッシュ時間帯の列車についても見直しされ、輸送力を持て余していた10両編成は4+4両の8両編成に変更されることとなりました。


ダイヤ改正で6両編成が余剰に

10両運用が撤廃されたことで、6両編成は余剰となりました。また、ラッシュ時間帯に分割8両編成の列車が増発されるということは、それだけ編成を組む4両編成が必要となります。そこで、C601〜C626編成までの26本のうち、6本が4両編成化されることとなります。もちろん6両編成単独での運用もありますから、残りの20本が4両化される可能性は低いでしょう。

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▲総武本線を単独で走行するマリC601編成
(2020/12/23 8:56  四街道ー物井間)

では、新しく設定された4両編成について見ていきましょう。編成番号は既存のC442編成の続番となる形で、いずれも奇数番号のモハユニット(MM')が引き抜かれています。

C605編成ーMM' 2109→C443編成
C611編成ーMM' 2121→C444編成
C613編成ーMM' 2125→C445編成
C614編成ーMM' 2127→C446編成
C616編成ーMM' 2131→C447編成
C620編成ーMM' 2139→C448編成

この4両化の動きはダイヤ改正前の2月下旬から見られましたが、一昨日C446編成が確認されたことで一連の動きが終了したものと思われます。なお、3/18にはC618編成にMM' 2109とMM' 2131を組み込んだ10両編成が目撃されており、C618編成含め今後廃車になるのかどうかが注目されます。


固定編成の廃車は発生し得るのか

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▲中央本線で性能確認試運転を実施した後、所属区へ回送されるR01編成。
(2020/9/18 13:05  日野ー立川間にて)

E131系のデビューに伴って既存の4両・6両固定編成68本のうち何本か廃車になると思われましたが、現時点で固定編成に廃車は発生しておらず、前述の通り6両編成6本のモハユニット12両が引き抜かれたのみとなっています。また、新たに4両編成を6本追加していることを考えると、当面の間は4両編成が廃車になることはないでしょう。一方で、先行きが心配されるのが6両編成です。他者様の運用解析によれば、ダイヤ改正後は以下の運用パターンになっています。

① 内房線・外房線・・・8両×16運用
② 総武本線・成田線・東金線(内房線・外房線の一部)・・・6両×13運用
③ 総武本線・成田線(内房線木更津~安房鴨川の一部)・・・4両×14運用
出典: 4号車の5号車寄り
https://4gousya.net/

このことから、運用に入るのは単純計算で4両編成2×16+14=46本、6両編成13本となります。また、4両編成は48本あるので予備車は2本、6両編成は20本あるので予備車は7本となります。前者は予備車の数が妥当ですが、後者は随分と多いです。そのため、6両編成4〜5本程度は廃車になる可能性があります。ただし、現時点で209系の疎開が全くない=幕張車両センターがキャパオーバーしていないということなので断定はできません。しかし、定期検査の必要性を考えれば使用しない209系を余分に配置しておくのは非効率的なように感じます。


本格的な置き換えは2024年度以降

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▲京浜東北・根岸線用E233系1000番台
(2020/7/4 18:05  高輪ゲートウェイ駅にて)

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▲横浜線用E233系6000番台
(2020/10/20 14:37  相原駅にて)

既報によれば、具体的な時期は未定なもののE235系1000番台投入完了後の2024年度以降にワンマン対応のE235系が京浜東北・根岸線及び横浜線に導入されます。これに伴って捻出されるE233系1000番台は10両編成82本(6M4T)、E233系6000番台は8両編成28本(4M4T)です。これに対して、置き換え対象の209系2100番台は4両編成48本(2M2T)、6両編成20本(4M2T)[変更の可能性あり]ですから、E233系1000番台のみで十分置き換えることができます。改造に時間を要するため一概には言えませんが、前例からすれば209系の置き換え時期は2024〜2027年頃となり、2028年度末までには完了していると思われます。


まとめ

今回のダイヤ改正で運用の抜本的な見直しが行われた房総地区。それに対応する形で短編成化が行われた209系ですが、沿岸部の厳しい環境に耐えながらもまだまだ活躍してくれそうですね。




小田急1000形未更新車の中で唯一の10両編成だった1092Fが、3月22日の運用を最後に離脱しました。廃車ではなくリニューアル工事施工のためと思われますが、これにより1000形未更新車の固定10両編成は消滅しました。今回は1092Fについて簡単にご紹介します。


小田急で2番目に登場した10両

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2021/3/16 11:36  渋沢ー新松田間にて

1092Fは1991年11月24日付けで川崎重工業にて製造されました。製造当初から10両固定編成だった4本のうちの1本で、1091Fに続き2番目に登場した編成となります。当初は営団千代田線(当時)に乗り入れる列車を中心に使用されていましたが、後継の4000形が登場したことで2010年には直通運用から撤退し、主に小田急線内完結の優等列車として運行されてきました。

2018年2月から2019年12月にかけて、1091F・1093F・1094Fはニューアルされましたが、1092Fのみは現在まで未更新のまま運行されてきました。しかし、今回1097Fのリニューアルがひと段落したことで大野工場に入場する形となりました。わざわざ1055F+1255Fの中間先頭車を抜き取って1081Fの中間付随車2両を組み込んでまで1097Fを作っているわけですから、1092Fがリニューアルされずに廃車となることはないでしょう。


未更新車の10両編成は他にも

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1062F+1251Fの10両編成(1062F先頭)
(2021/3/16 8:36  愛甲石田ー本厚木間にて)

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1051F+1251Fの10両編成(1251F先頭)
(2021/2/17 11:36  渋沢ー新松田間にて)

前述の通り1092Fの入場で小田急線内から1000形未更新車の10両固定編成が消滅しましたが、現在も1062F+1251Fの分割10両編成が本線上で活躍しています。また、6両の1251F・1253F・1254Fと4両の1051F・1062Fがリニューアルされずに残ればいつでも10両が組成される可能性がありますので、もうしばらくは1000形未更新車による10両編成が見られるでしょう。なお、1062Fに関しては5056Fの営業運転開始に伴って近いうちに運用離脱することが予想されているので、いずれにせよ早め早めの記録が必要ですね。



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